- モーセの第一説教 (1-4章)
- 荒野の旅の回顧
- 神の導きと保護の証し
- 偶像崇拝への警告
- 神への忠実さの重要性
- モーセの第二説教 (5-26章)
- 十戒の復唱
- シェマ(「イスラエルよ、聞け」)の宣言
- 神を愛し、その戒めを守ることの重要性
- 生活の諸規定:
- 礼拝に関する規定
- 王の規定
- 祭司とレビ人の規定
- 預言者の規定
- 戦争の規定
- 家族と社会生活の規定
- 十分の一税と施しの規定
- モーセの第三説教 (27-30章)
- 祝福と呪いの宣言
- 契約の更新
- 選択の呼びかけ
- 「生と死、祝福と呪いを、あなたの前に置く」
- 生命を選ぶことの勧め
- モーセの最期 (31-34章)
- ヨシュアへの指導権の委譲
- モーセの歌
- 各部族への祝福
- モーセの死とその評価
申命記の主要なテーマ:
- 契約の更新
- シナイ契約の確認と更新
- 新しい世代への契約の継承
- 契約の条件と結果
- 愛による動機付け
- 神を愛することの強調
- 戒めを守ることは愛の表現
- 神の愛に応答する民の愛
- 選択の重要性
- 生と死の選択
- 祝福と呪いの選択
- 決断を求められる信仰
- 教育の重視
- 次世代への信仰の伝達
- 律法の学びと実践
- 歴史の記憶と伝承
申命記の特徴:
- 説教的性格
- 律法の単なる列挙ではなく、その意味の説明
- 心からの従順の強調
- 動機付けと励ましを含む
- 歴史的視点
- 過去の出来事の解釈
- 歴史からの教訓
- 未来への警告と励まし
- 中心的な神学
- 唯一の神への礼拝
- 選びと契約の民としての自覚
- 神の愛と正義の調和
申命記は、モーセの最後の説教集として、イスラエルの民がヨルダン川を渡って約束の地に入る直前の重要な教えを記録しています。この書は、単なる律法の繰り返しではなく、神と民の関係の本質、特に愛による動機付けを強調している点が特徴的です。
また、この書は旧約聖書の中でも特に重要な位置を占め、後の預言者たちによって頻繁に引用され、新約聖書の教えにも大きな影響を与えています。特に「心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい」という中心的な教えは、イエスによっても最も重要な戒めとして引用されています。